弁護士費用特約のメリット
交通事故の被害にあった場合、弁護士費用特約は心強い味方になり得るでしょう。
加害者の側になったのであれば、保険会社が損害賠償の対応してくれるでしょうが、被害者の立場になった場合、自分で対応しなくてはいけません(被害者側に過失がある場合には、示談代行をしてくれる場合もありますが、無過失のケースではこれは使えません)。
加害者側の保険会社の担当者が丁寧に対応してくれると、ついつい、この人は自分の味方だと勘違いしてしまいがちですが、加害者の保険会社は、あくまで、加害者側の立場にすぎません。
適切な損害賠償金額(示談金)を提示してくれるとは限りません(むしろ、弁護士の経験上、多くのケースで、裁判基準より低い金額を提示してきます)。
このような場合、法律のプロである弁護士に依頼するのは、良い選択ですが、弁護士に依頼してしまうと、弁護士費用がかかってしまいます。
しかしながら、弁護士費用特約は、このような弁護士費用の全部または一部をまかなえる保険ですので、このような、弁護士に依頼するデメリットを回避(もしくは緩和)できるので、被害者には心強い味方になるといえるでしょう。
弁護士費用特約は見逃しがちなので注意
弁護士費用特約の利用者は、加入者に対して、わずか0.05%であるとの報道もありました。
弁護士費用特約は、自分自身の保険についているのに、ついついうっかり忘れていたというケースももちろんあるでしょうが、弁護士費用特約を実は利用できるのに、まったく気付かなかったというケースも多いのではないでしょうか。
家族の弁護士費用特約を利用できるケースに要注意
私が相談をお受けする中で、弁護士費用特約の見落としを多くお見受けするケースは、家族の弁護士費用特約を利用できるケースです。
自分の保険はちゃんと確認しても、家族の保険は確認していないというケースを多くお見受けします。
これは単なる見落としが原因というより、そもそも、家族の保険についている弁護士費用特約を利用できる、ということを知らない方が多いのが原因と思われます。
保険会社の約款にもよりますが、
・同居している親族の弁護士費用特約
・(本人が未婚であれば)別居している両親の弁護士費用特約
を利用できるケースが多いです。
この2つは、見落としがちなので、とくに注意して調べられることをおすすめします。
なお、家族の保険の弁護士費用特約を利用できるかどうかの確認は、加入されている保険会社に電話してきいてみるのが一番手っ取り早いでしょう(約款を引っ張り出して確認するのは手間がかかるでしょうし、間違った約款等を見て勘違いするリスクもあります)。
弁護士費用特約利用のデメリット
これもよくある勘違いですが、家族の弁護士費用特約を使ってしまうと、迷惑がかかるんじゃないかと考えられるかたもいます。
これは、弁護士費用特約を利用することで、翌年以降の保険料が上がってしまうことを危惧しているのかと思われますが、弁護士費用特約は、一般的に、ノーカウント事故として扱われますので、そのようなことはないでしょう。
詳しくは、弁護士費用特約のメリット・デメリットをご覧ください。