先日、判例タイムズ社より、民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準(通称、判タ、緑の本等)全訂5版が発売されました。
同書は、交通事故の過失相殺率を判断する際によく使われる書籍です。
弁護士や裁判所だけでなく、保険会社も多く使用している(と思われる)ので、保険会社から過失相殺を主張されている方は、参考にされると良いでしょう。
(保険会社に、判タの何番の事故類型に当たると考えているか、と問えば答えてくれるのが一般的でしょう。それをもとに過失割合の修正を主張したり、もっとふさわしい事故類型があればそれを主張することが考えられます)
今回の改訂により、自転車事故の過失相殺率や駐車場内における事故の過失相殺率についても記述がなされました。
とくに、駐車場内には、道路交通法が直接は適用されないので、過失割合を決めるにあたって、何を基準にすべきか難しい問題がありました。
そのため、保険会社との交渉も難航することもありました(保険会社は自社に有利な裁判例を持ち出してくるので、それに対して、被害者に有利な裁判例を出すなどして、適切に反論等していく必要があった)が、本書が今後の解決の指針となれば良いですね。
もっとも、弁護士や交通事故に精通した保険会社の人間ならまだしも、一般の方がこの判タを読み解くのは一苦労でしょう。
(また、読み解いたと思っても、実は、理解がずれていたということもしばしばあります)
アウル東京法律事務所では、交通事故被害に関するご相談は無料で承っておりますので、お調べにならずとも、まずはお気軽にご相談ください。