【ご質問】
むち打ちで後遺障害の等級認定をねらう場合、握力測定を行うべきですか?
【ご回答】
まったく無駄とは申しませんが、握力の異常はそれほど大きな意味を持たないのではないか、と考えられます。
行うのであれば、ジャクソンテストやスパーリングテスト、深部腱反射テストなどのほうが良いのではないかと考えられます。
なぜ、むち打ちで握力が低下するのか
むち打ちの場合、しばしば、握力測定が行われます。
なぜ、むち打ちで握力が低下するのかというと、むち打ちで、神経に異常が生じると、その神経が支配している部分の筋力が低下すると考えられるためです。
むち打ちになった場合、右手だけ、もしくは左手だけしびれが残るということがあります。
そうすると、しびれが残ってるほうの握力は、しびれがないほうと比べて、弱くなると考えられます。
握力測定は、後遺障害の認定に当たって重要か?
色々な見解があるとことでしょうが、残念ながら、あまり重要とは言えないと考えられます。
なぜなら、握力は簡単にごまかせてしまうためです。
普段は、握力に問題なくても、測定するときだけ、わざをあまり力をいれないで測定すると簡単に異常な数値が出せてしまいます。
このように、握力は、障害がなくとも、容易にコントロール可能なため、後遺障害の認定においては、それほど重要視されないのではないかと考えられます。
受けるべきではない、とまでは言いませんが、神経学的検査の方法は他にもありますので、そちらを優先したほうが良いのではないでしょうか。